現場最前線

土木部の工事現場紹介

この工事現場は、国道54号三刀屋地区拡幅事業の中の里熊大橋床版工事です。斐伊川渡河部の新橋里熊大橋のコンクリート床版を構築するものです。橋梁形式は、鋼6径間連続非合成鈑桁橋で耐候性鋼材仕様となっています。支間長は約48m程度とし全長279.5m、床版面積約3,300m2、床版コンクリート約900m3の規模となっています。
この三刀屋地区拡幅事業計画として、平成27年度中に三刀屋拡幅の斐伊川渡河部から里方までの区間を4車線化し、供用開始することが最大条件となっています。限られた施工期間でコンクリート床版をつくり上げるため様々な取り込みを行っています。今回は、その一部を紹介させて頂きます。

三次元CADを利用したシュミレーション

【三次元CADによる打設計図】

限られた施工期間でコンクリート床版をつくり上げるため様々な取り込みを行っています。今回は、その一部を紹介させて頂きます。
まず、コンクリートの打設回数を増やせば、養生期間、清掃、交通規制など余分な準備期間が必要となりますので、この施工日数を短縮するため床版コンクリートを1回で打設しました。この床版規模のコンクリート1回打設は、過去に経験も無い事から早くから施工計画に取り掛かり、三次元CADを利用した動画による打設シュミレーションをつくりました。各作業班の施工範囲、施工量、施工時間など細部まで取り決めた役割分担を「見える化」し、"手順""分担""責任"を作業スタッフ全員が共有し1回打設を実現しています。

【打設シュミレーション動画を用いた始業前打合せ】

【床版コンクリート打設状況】

三次元CADによる現場の見える化

【三次元CADの鉄筋配筋図】

また、鉄筋の組み立て間違いや段取りミスに費やす時間を短縮するため、三次元CADによる現場の見える化にも取り組みました。複雑に交差しあう床版の鉄筋が、実際に組み立てが可能なのか?本数は間違っていないか?各部材鉄筋の加工寸法が間違っていないか?など三次元CADを使って設計の照査を行い、事前に間違え部分や組み立て不可能な部分を発見して問題解決に費やす時間を無くすことが出来ました。
 床版鉄筋の組み立て手順を3D動画にまとめ、熟練者と若年者が共通の組み立てイメージを共有できるよう工夫しました。組み立てていくシュミレーションの3D動画により、共有する完成イメージが見えているので、次に"何をするのか"がはっきり理解できます。作業員一人ひとりの動きが明確となり、鉄筋配りなどの段取りが早く準備作業のロスが無くなりました。 三次元CADを利用した現場の見える化より、問題はもちろん無くスピーディーな鉄筋組み立てが実現しました。

【三次元CADを使用して日々打合せも行います】

【タブレット端末機器を利用して現場でも打合せを行います】

当工事は、平成27年度末に三刀屋拡幅斐伊川渡河部から里方までの約1.0km区間の4車線化を実現するため、追加項目となりました隣接工区の既設橋梁撤去作業を引き続き行っています。3月まで残すところ僅かとなっていますが、安全は最優先であることを忘れずに作業方法、作業手順で計画実行するとともに隣接しあう他工事との連絡調整を図りながら無事故、無災害で拡幅事業が完成できますよう最善を尽くして参ります。

土木工事現場の様子

【始業前の意気込みを皆で唱和しています!】

【毎日の安全指示書を整理しています!】

【日常業務の一場面です!】

【鉄筋工の皆さんとの一場面です!】